2011年2月20日、移転して来ました。
リンク切れ多数あり。修正は一生終わらないかも・・・
大極宮 (大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき) [ ア行 (書籍)]
作者らが所属する大沢オフィスの公式サイトが「大極宮」である。
http://www.osawa-office.co.jp/
この本は、そのサイトで三人の近況や情報を掲載したコーナーを、人別にまとめたもの。
大沢さんはダイエットとゴルフばっかりしてるし、宮部さんてばゲームばっかりしてるし、京極さんは「金にならない」仕事ばっかりしてるし(笑)。
京極さん以外は興味無かったのだが、同じゲーム女として、宮部さんが一番面白かった!凄いよ宮部さん!同じゲーム女と言いつつも、宮部さんの足下にも及ばないと思う私だった。
夜のピクニック (恩田陸) [ ア行 (書籍)]
新潮文庫:平成18年9月5日発行:¥629
文庫になるのをずっと待ってた作品。ぐいぐい惹きつけられ一気読みした。
北高の伝統行事「歩行祭」とは、全校生徒が夜を徹して80kmを歩き通すもの。三年生の甲田貴子は、その歩行祭に、ある誓いを胸に臨んだ。彼女には誰にも言えなかった秘密があった。・・・と言うストーリー。
読んでいると段々、自分もその歩行祭に参加しているような感じを覚える。周りが暗くなり、他の人の静かで規則的な息づかいが聞こえる気がする。
たくさんの人の列の中で、自分は一人で大勢になり、様々な考えが浮かび、空の彼方へ消えていく。
<作品メモ>
おもちかえりアジア (おおのきよみ) [ ア行 (書籍)]
いしいしんじのごはん日記 [ ア行 (書籍)]
新潮文庫:平成18年8月1日発行:¥552
いしいしんじさんと言う方を、実は全然知らなかったのですが、日記なので読んでみました。
私の好みの淡々とした日々の記録でした。読んで良かったです。
ただ一つ気になる事は、園子さんと言う方の存在。なんでしょう、配偶者の方なのでしょうか?
そこらへんがはっきり書かれていないので、いったい、「この日の御飯はいしいさんが作ったのか園子さんが作ったのか」よく判らず、気になりました。
配偶者かどうか未詳でも、御飯誰が作ったか(一緒に作ったか)書いてあったら良かったです。
毎日、ふと思う 3巻 (浅見帆帆子) [ ア行 (書籍)]
待望の第三巻。やっぱり面白いなぁ。
板尾日記 (板尾創路) [ ア行 (書籍)]
図書室の海 (恩田陸) [ ア行 (書籍)]
新潮文庫:平成17年7月1日発行:¥476
「恩田陸」を読んでみようフェア継続中(笑)。
短編集。途中まで読んで行方不明にしていたもの(汗)。前の方の話、忘れちゃったよ。と言うか、読みさしなのもすっかり忘れていて、最初から読み出し、これ読んだ事ある・・違う本にも収録されてたのかなぁ・・・とか、もしかして、この本読んだ事あるのかも!?と悩んじゃったよ(苦笑)。
結局、「ある映画の記憶」の途中まで読んでいた模様。
「春よ、こい」「茶色の小壜」「イサオ・オサリヴァンを捜して」「睡蓮」「ある映画の記憶」「ピクニックの準備」「国境の南」「オデュッセイア」「図書室の海「ノスタルジア」以上10篇収録。
どれもさらっとして面白かった。
「オデュッセイア」は、「キノの旅」の一編を思い出した。
一番気に入ったのは「ノスタルジア」。不思議な浮遊感を覚えた。明るさに満ちた恐怖。
失はれる物語 (乙一) [ ア行 (書籍)]
毎日、ふと思う 2巻 (浅見帆帆子) [ ア行 (書籍)]
毎日、ふと思う―帆帆子の日記 (浅見帆帆子) [ ア行 (書籍)]
落書きのような絵も含めて、銀色夏生さんの日記のよう。あのシリーズは終わってしまったようなので、浅見さんの日記は、ずっと続くと良いな。
こういう淡々とした物が、良い。
不安な童話 (恩田陸) [ ア行 (書籍)]
新潮文庫:平成17年8月10日8刷(平成14年12月1日発行):¥514
ちょっと変わった力を持つ万由子は、殺された画家の生まれ変わりだった・・?!
と、不思議な設定で話が進む。
しかし、そのちょっと変わった力を持つ人が結構たくさん出て来るのが微妙。
やみつきになりそうな感触の作家さんだ。
球形の季節 (恩田陸) [ ア行 (書籍)]
新潮文庫:平成17年8月30日14刷(平成11年2月1日発行):¥514
六番目のサヨコの次は、これ・・と言うか、恩田陸を順番に読もうと思ってるんだけど、なんかちょっと間違えた感じ?
谷津と言う、ありふれていて平凡な、そして世界に二つと無い不思議な場所が舞台。
この話の主人公は谷津で、他はみのりだろうと誰だろうと実は脇役なのかも知れない。
バカ世界地図 (一刀) [ ア行 (書籍)]
技術評論社:平成17年12月25日初版第1刷:¥1080
「バカ日本地図」で、大爆笑(及び幾つもの同意(笑))してしまったので、ずっと見かけたら買おうと思っていた。が、行きつけの本屋にもちょっと遠くの本屋にも見かけず、とうとう検索機械まで使って探す始末(苦笑)。
本屋@ヨドバシは、しかし検索機械と実際が全然合ってないので、毎度毎度、意味が無い。本屋@ヨドバシは、毎回、存在しない棚を表示するのだ。
紀伊國屋みたいに、棚と本が記録とぴったり合う事が出来ないなら、検索機械なんか入れないで慾しいなぁ。
本題。と言うかこれはもう、読んで(見て)笑うしか無い。世界の人の意見)(誤解)を取り入れ、みんなが思い描いている世界地図を、描いているのだが、その結果が素晴らしくバカだ(笑)!
オーストラリアがカンガルーの形になったり、ロシアの右側(笑)にソビエトがあったり、世界の人の常識はとってもステキ(笑)!
スタンの所はとっても納得(これこれ)。あとイランとイラクの件も、違うの?って感じで(キャー)。
後ろの方には、宇宙地図まで作ってあり、至れり尽くせりだ。
次もまた、何か出してくれる事を期待してる♪
六番目のサヨコ (恩田陸) [ ア行 (書籍)]
新潮文庫:平成17年8月5日10刷(平成13年2月1日発行):¥514
ずっと前から読んでみたいと思っていた。里帰りに持って行き読了。
加藤くんの窓を揺すったのはいったい誰?
東京おやつダイアリー (いろはにさとみ) [ ア行 (書籍)]
リヨン社:2005年6月13日初版:¥1400
作者さんのサイト「雑貨とおやつ」の日記部分。
2004年のを中心に、2001~3年(ごく一部2005年)の日記を盛り込んで、一年分にまとめてあるとの事。
うっわー、見事にスイーツスイーツしていて、感動モノ。毎日毎日違うお菓子を食べていらっしゃって、その点でも尊敬する。
載っているお菓子を思わず検索してみたり(笑)。
お菓子好きにはとーっても楽しい本であろう。わしはこれ程には執着無いけど、色々なお菓子を知れて良かった。
気になった(些細な)点が二つ。11月19日の所の疑問は、ネット検索したら簡単に答えが出た。
あと、ピーカンナッツの事をピーナッツと書いてあるのは何故だろう。
オレンジ党、海へ (天沢退二郎) [ ア行 (書籍)]
ブッキング:2005年1月11日初版:¥2700
「三つの魔法」シリーズ第三部。
三部作の最後となるお話だ。
今巻には「鳥の王」なる存在が登場する。
その救援を求める手紙を受け取ったオレンジ党は、鳥の王と反対する手紙も受け取る。
手紙を持って来た吉田四郎は「夢師」で、ルミもそうだと言う。
これは「鳥の王」の罠なのか。オレンジ党は謎を解く為に、八つ岡(波毛丘陵)へ向かう。
萩台に住む鳥博士・石橋幸太郎、「丘」と言う名前の丘、鳥の言葉が分かる竜の母親も、鳥の言葉が分かる人だった等々、散りばめられた宝石のように言葉が不思議な陰翳を描いている。
最後は溜息。
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魔の沼 (天沢退二郎) [ ア行 (書籍)]
ブッキング:2004年12月10日初版:¥2700
「三つの魔法」シリーズ第二部。
第一部から数ヶ月後の夏の出来事だ。
ルミはある日、不気味な沼の夢を見る。それは、オレンジ党の戦いの予兆。
担任の小津先生は、いつもエルザ達の味方をしてくれる(と言うか逆らわない?)が、同級生・西崎ふさ枝とその母親は源先生の仲間で、古い魔法に属しているようで、学校も落ち着けない場所になっていく。
中学生だが学校に行かず一人暮らしをしている田久保京志(きよし)は、仲間にはならないが敵でもなく、彼の妹とともに重要な働きをしてくれる。
やがてルミの夢の沼は現実の物となり、恐ろしく強力な「沼の王」が登場。敵か味方か判別つかない白衣の男や、一部で負けた筈の源先生も現れ、オレンジ党の戦いを複雑な物にしてくれる。
「沼の王の娘」とは、やっぱりあの子なのかな。なぜ養女にしたのだろう。そこが謎。
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オレンジ党と黒い釜 (天沢退二郎) [ ア行 (書籍)]
ブッキング:2004年11月10日初版:¥2700
「三つの魔法」シリーズ第一部。
小学校の頃に読んだファンタジーで、もう一度読みたいと切望していたものが、復刊ドットコムのお陰で、挿画もそのまま復活した。
父親と二人暮らしの鈴木ルミは、昔両親が住んでいた家に引っ越してきた。
新しい学校、六法小学校六年一組で、ルミは李エルザ、由木道也、竜竜三郎、名和ゆきえと知り合い、彼等と千早台小学校の森コージで構成するオレンジ党の仲間となる。
この「世界」には、古い魔法、時の魔法、黒い魔法の三つがある。黒い魔法は死の世界のもので、水に住む。古い魔法は土に住み、それ自体は良くも悪くもない。時の魔法は生命の源を司り、樹木に宿っている。
時の魔法と黒い魔法は敵対する存在で、時の魔法に属するオレンジ党も、「ときの老人」と共に黒い魔法と闘う。
ルミの父が行方不明になったり、古い魔法の使い手・千早台小学校の源先生が現れたり、オレンジ党の行く手には危険が満ちていた。
読み出すと、どっぷりはまってしまい、なかなか途中で止めにくい、大変日本的なファンタジーである。
自分がルミになり、エルザをかっこいいと見てしまう。そういう所も含めて面白い。
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おいしいおいしい (大橋歩) [ ア行 (書籍)]
集英社文庫:2005年5月25日:第1刷:¥600
元々、1991年に出版された本の文庫化。
10年以上前のせいだからなのか、ほとんど面白くなかった。
石焼きビビンバの事を、「焼いて熱くした石(多分)のどんぶりの中にビビンバが入っていて」(112頁)と書いてあるくらい古い。
それにしても、途中から「これは日記なんだ」と思って読むよう頑張ったが(日記好き)、それでもどうかなと首を傾げる文章や内容があった。
文章で言うと、「~なのです」「~なのでした」が気に障るくらい多い。それがこの方の作風なのでしょうが(笑)、あまり多いとイライラしてくるのです(とわざと使ってみた)。
内容の所では、子供さんがファーストフード好きらしく、自分の手料理を不味いと言って食べない。でもそれは自分のせいじゃ無いよ、と言う感じの部分があって、そういう考え方をする人なんだと思った。
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巴里諸諸 絵手紙パリ生活 (稲月ちほ) [ ア行 (書籍)]
エムディエヌコーポレーション・2004年4月21日初版第1刷・¥1600
フランス嫌いなのに、つい買ってしまいまいました。
どの頁もあまりに色鮮やかで印象深かったので。
二年半のパリ生活の中の日常を、恩師に宛てた絵手紙で綴っていく。
こういうイラスト旅日記みたいなのが好きなので、面白かったです。
行った事も無いよその国の事を、自分で見たように知る事が出来るのは嬉しいです。
オレンジが色々な楽しいイラスト入りの紙で包まれているとか、市場にはオリーブの専門店があるとか、色々な種類のチーズを美味しそう~に描いてあったり、あちこちのスーパーの袋をずらっと並べて描いてあったり。
こういう生活なら、フランスに行っても良いかも、とほんのちょっと思いました。
きょうのごはん (太田垣晴子) [ ア行 (書籍)]
¥1200
人気のまんがエッセイスト、太田垣さんの御飯もの本。
この人の本はそれなりに面白く、さらっと読めるけど、その分買う程は無いかなと思っている。
だがこの本は、105頁の甘夏の絵に添えられた、「母がむいてくれました」と言う言葉だけで購入決定。風邪で寝込んでいる時に、母が甘夏を剥いてくれると言う切ないくらいの想い出を、この人も経験しているのかなと思ったからだ。
そうじゃ無かったみたいだけど。
この本は、別々の本に連載された物をまとめた、四部構成になっている。
「料理道場」では、一つの食材についての短いエッセイと、それを使った料理のレシピで構成されている。食材は、いか、バジル、らっきょう等バラエティに富んでいる。レシピもイカのワタ煮、バジルと鶏肉オイスターソース味の炒め物、らっきょう漬け等々、美味しそうな上に簡単に作れそうな内容になっている。
次は「MENUムニュ」、作者が友人に振る舞った手作りフルコースのレシピ集である。
三番目の「キョウちゃん」は、キョウちゃんと言う女の子と、その両親のほのぼのした家族ごはんの四コマ漫画だ。キョウちゃんがとっても可愛らしい。
最後の「クイイジっぱり」は、本領発揮の漫画エッセイ。テーマは鍋、カレー、ビールセミナー、おいしい水など多岐にわたり、それぞれを2頁にまとめてある。読みやすくてなかなか面白かった。
わしは酒を全然飲まないので、共感出来ない所もあったし、お好み焼きへの対応とか、良いじゃん!そんなのって思う所も幾つもあったが、やっぱり、食べ物への思いは、結局個人の好みに寄るものだから仕方ないだろう。
今回は、読み応えがあったしキョウちゃんも可愛かったので満足。
次の著作を買うかどうかは別だが。
江戸食べもの誌 (興津要) [ ア行 (書籍)]
川柳や江戸小咄を引用しながら、江戸時代の色々な食べ物を紹介していく一冊で、其の一「いまものこる江戸の味」、其の二「いまはむかし江戸の味」、其の三「江戸の味・余滴」の三つの章に分かれ、たくさんの食材や料理が載せられている。
其の一では、変わった名前のももんじ屋、最近CMを見なくなった気がする山本山や、白酒、甘酒、酒、寿司、蕎麦、天麩羅など今も普通にある食べ物が、江戸時代にどういう風に作られていたか、食べられていたか解る。
ももんじ屋と言うのは、獣肉を扱う店の事で、ももんじとは実は妖怪の事だったとか。
其の二でも、たくさんの食べものが取り上げられている中で、幾世餅と言うのが食べたくなった。今は無い物なので残念だ。
其の三では、嫁が食べられない茄子や物忘れの茗荷など、諺や俗説に取り上げられている食べものを取り上げている。江戸時代から言われてた事なんだーと感心したり。
大変面白かった。
この本は、実は伯父からの借り物。
溜まっている違う本を読んでいたのだが、先日、母から電話で「本を返したのか」と言われ、慌てて読み出した物(苦笑)。
でもあと一冊残ってる~、頑張らなくちゃ~(笑)。
ちなみに伯父は豪放磊落ながら几帳面な方で、購入した日付と苗字が、すべての本の地にスタンプされている。
素子の読書あらかると (新井素子) [ ア行 (書籍)]
SF作家にしてものすごい本の虫、の新井素子さんの読書エッセイ。
まず、読書エッセイであって書評では無いと、「はじめに」で熱弁を奮っている。
読書エッセイとは、「場合によっては”書評”にかなり似てしまうことはあっても、”評論”とは、血縁的に、まったくの他人。」だそう。
作者の文体は口語調なので、読みづらい所も多々あるが、感情の起伏はよく判る(と思う)。その感情をあからさまにして、色々な作品を読んだ感想を書いているのだから、確かに書評じゃ無いだろう。
とりあげられている本は、「臨死体験」「風の谷のナウシカ」「パラレルワールド・ラブストーリー」など、多種多様なジャンルに及び、バラエティ豊かである。
一章に一冊の本では無く、最初に提示した本の作者の、他の本にまで拘っている所がちょっと鬱陶しいが、関連本を読みたくなった読者であれば、余計なお世話的だがありがたいかも。
帯に「ここで取り上げた本を、読もう、と思っていただけたら嬉しいのですが・・・」とあり、何冊かはそういうのもあった。
しかし、内容が日記と同じような感じなので、「日記文学」のように読んでしまった。タイトルも特にメモしなかった。
普通に、「日記」読みが「日記」を読むように楽しめた。