2011年2月20日、移転して来ました。
リンク切れ多数あり。修正は一生終わらないかも・・・
博多うどんはなぜ関門海峡を越えなかったのか (サカキシンイチロウ) [ サ行 (書籍)]
:ぴあ株式会社:発行日 2015年12月25日:(¥1200)
:カバーイラスト高田サンコ
愛媛県松山生まれで、讃岐うどんの美味しさを広めたような人が、博多うどんも美味しいと言ってくれる。何とも嬉しい本。
内容の半分くらいは牧のうどんだが、知らなかった牧のうどんの事が色々判って面白かった。
しょっちゅう牧のうどんには行くが、まさかはるばる運んできているとは思わなかった。店で作ってるんだと思ってたよ。
お気に入りはキムチ肉味噌うどん。ぺんぎんはカレーうどん。
最初にLCCの始発で朝八時に東京を発ち、帰りは最終便。
最初の目的地が牧のうどん本店だから壮大だね。
因幡うどんとかかろのうろんとかもきっちり食べて、それ以外の店もたくさん回り、汁まで美味しく食べてくれてる事にも感動。
とてもとてもうどんが食べたくなる本だった。
博多うどんを食べに博多に来て欲しいね。
二度目はきっちり牧のうどんを取材。
最後の章では博多うどんを東京で出す計画を断念するまでが書かれる。
美味しい博多うどん。
フジ三太郎旅日記 (サトウサンペイ) [ サ行 (書籍)]
漫画家である作者の旅日記。
読み易く面白かった。
フランスでは、1988年に建てられた凱旋門アルシュの見学記が良かった。白い額縁。見に行きたくなる。
シャルトル大聖堂の名ガイドの話は、絵付きで分かり易かった。
アフリカのサファリ見学は体力が必要だなー。
マサイ・マラで泊まったテントのホテル、興味深い。
板張りのポーチがあったり入口のジッパーには鍵がかかるようになってて、防虫網付きの窓も幾つもあって明るい。ツインベッドやソファ、ドレッサーまで置いてある。次の間テントにはシャワーや水洗トイレもあった。
これは作者の絵で見たかったなー。
ブラジルはリオのカーニバル見物では、五味康祐さんのキャラが良いね。
日本列島より長いアマゾン川、その河口にある三角州は九州より大きいと書いてあってビックリした。そんな大きな島の左右に分かれているなんて、もう別の川と呼んで良いんじゃ無いの?
週刊朝日で担当だったイケちゃんと二人でロシア・北欧旅行に出た時は、これで楽しいのかなとちょっと心配になった。
でも良かったんだろうな。
マレーシアへは、「世界マンガ家大集合」イベントに招待されて行った作者。ちゃんと漫画を描いていらっしゃる。
スコットランドに行った時の、ハギスの話には驚いた。美味しくないと聞いていたので。でもこれを読んだら食べたくなってしまった。
年に一回行われるエジンバラ城でのバグパイプのイベント、エジンバラ・タトゥー87も面白そうだ。タトゥーとは普通はミリタリー・タトゥーと言う軍楽隊の行進の事だそう。入れ墨じゃないんだ。
アメリカ・東南アジアでは上坂冬子さんと講演の旅。ニューヨークとサンパウロとロサンゼルスで。
ケネディ空港の詐欺の話は恐い。連れて行かれてどうなるんだろう。
国際衛星版と言う新聞はまだあるのだろうか。スタッフさんは大忙しで大変そう。外国で日本の新聞が読めたら嬉しいだろうなぁ。
< タイトルリスト >
フランス・スペインで旅行術指南
ジャンボ・サファリ・クラブ
モレーナちゃんのブラジル
ガイドブックなしでロシア・北欧を回る
マレーシアはカンポンがいい
バグパイプのスコットランド
アメリカ・東南アジア講演の旅
まるまるの毬 (西條奈加) [ サ行 (書籍)]
江戸時代の小さな御菓子屋さんのお話。
菓子職人である治兵衛と、手伝いの娘・お永、孫娘・お君の三人だけの小さなお店だ。
祖父は元々武士の次男だったが、十歳で菓子職人を志し、修行の為に若い頃、日本中を旅する。
今は麹町に構えた南星屋で、習い覚えた各地の御菓子を作って売っている。
庶民の懐具合を考えた手頃さで大人気の御菓子だ。
だが、その御菓子の事で第一のトラブルが起きる。
更に、それが縁でお君に良い人が現れたりする。
治兵衛の出生にも驚くべき秘密があって、そこからも無理難題が舞い込んでしまう。
治兵衛の弟・石海(こっかい)は、名刹の大住職になっているが、豪放磊落ながら兄思いの人で、色々と兄の助けになってくれる。
御菓子が美味しそうだし先が気になるしで、するすると読み進めてしまった。
続きがないのかな~。
< タイトルリスト >
カスドース
若みどり
まるまるの毬
大鶉
梅枝
松の風
南天月
30冊の宝物 (須田純一) [ サ行 (書籍)]
作者が、子供の頃に読んでいた岩波少年少女文学全集の「覚え書き」。
この全集自体は読んだ事無いが、「ヴィーチャと学校友だち」やブルフィンチの「ギリシャ/ローマ神話」、「ムギと王さま」、「名犬ラッド」等々、私も子供の頃に読んで大好きだった話が入っていて嬉しくなり、借りてみた。
アーサー・ランサムのあのシリーズからいきなり「ツバメ号と伝書バト」を入れてあったり、ローラ・インガルス・ワイルダーの作品は「長い冬」を持ってきたり、唐突だなと思う所もあるけれど、確かにどれも子供向けに絶対お勧めであろう。
そう言えば、私が最初に手に入れたランサムのあのシリーズは「シロクマ号となぞの鳥」だったわ。最終巻(笑)。
出て来た作品で気になるものも幾つかあったので、図書館にリクエストしてみた。はてさてどうなるか。
気になった点は、何だか誤植が多い気がした。
20頁のたあいとたわいとか、41頁「言ってみてもはじらない」とか、ちゃんと読み返してるのかな。
生協の白石さん 学びと成長 (白石昌則) [ サ行 (書籍)]
相変わらず、白石さんの回答は優しい。
思いやりがあってユーモアがあって、心が暖かくなるね。
王朝貴族のおまじない (繁田信一) [ サ行 (書籍)]
平安時代の貴族達に流行っていたおまじないの紹介本。
思っていたのと違って伝聞形式を用い、何だか長生きの人と知り合いなんだよ風を装うのが意味不明。
百鬼夜行に遭遇したら唱える呪文とか、死んだはずの人を見かけたら唱える呪文とかが紹介されていて大変興味深いのだけれど、それが何に出て来るとかそういう事は書かれていないのが残念。
幾つか為になる点もあった。
毎年四月と十一月に貴族が自宅で行っていた「宅神祭(やかつがみのまつり)(家神祭)」は、門神、戸神、井神、竈神、堂神、庭神、厠神の為の祭祀で、門、戸、井戸、竈、母屋、庭、厠、それぞれの神様をまとめて宅神と呼ばわれていた。
下痢の比喩で白波と言うのは面白い。
くすしを医師って書くと読みにくい。
フランス人の贅沢な節約生活 (佐藤絵子) [ サ行 (書籍)]
フランス人と日本人のハーフの作者は、18歳までフランスで育ち、その後東京に八年住み、またフランスへと言う経歴の持ち主。
彼女のフランス流節約生活をまとめた本。
システムDと言う発想が面白い。
< タイトルリスト >
1「贅沢な節約生活」をスタートさせるまえに
2「快適でセンスのいい部屋」のための贅沢な節約生活
3「自分らしいファッション・美容」のための贅沢な節約生活
4「食を楽しむ」ための贅沢な節約生活
5「シンプルだけど気持ちが伝わる人づきあい」のための贅沢な節約生活
6「心が豊かになるアートやバカンス」のための贅沢な節約生活
7「人に優しくなれるエコロジー・リサイクル」のための贅沢な節約生活
8「シャープな時間の使い方」のための贅沢な節約生活
OLまりえの超~節約術!! (白石まりえ) [ サ行 (書籍)]
OLまりえの超ー節約術!!―1年後には150万!スーパー貯めワザマニュアル
- 作者: 白石 まりえ
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
OLの為の節約術の本。
十年前の本だから情報は古いけど、それなりに面白かった。
携帯にソフトバンクが無いとか(笑)。
半月5000円の食費レポートは、健康を犠牲にしてお金を浮かせている感じ・・・。でもこういうの見るの好きだ。
「死の棘」日記 (島尾敏雄) [ サ行 (書籍)]
作家・島尾敏雄さんの昭和29年9月30日~昭和30年12月31日の日記。
奥さんの単語解説もところどころにあって、面白い。普通は章末か文末に来るよね。
「死の棘」は読んだ事無い。作者が浮気して、奥さんが精神的におかしくなってしまったようだ。
この日記では、妻ミホさんが精神病院に入院したり、俊雄さんが責められて自殺しそうになったりしている。
早く落ち着いて慾しいと思いながら読んだ。
小さい子、伸三くん、マヤちゃんの二人が居て、でもミホさんの心はなかなか治らない。
後半、ミホさんが退院してすぐ、一家でミホさんの実家がある奄美大島へ引っ越して、そこでもなお精神病はぶり返している様子だ。
この後も繰り返していたのだろうか。
続きは無いのかな。「死の棘」を読むべきかは。
結婚学 (島田薫) [ サ行 (書籍)]
六月に図書館が作っていた結婚コーナーで見つけて借りてみた。
内容は、そうだろうなって感じの話で、読み易かった。ちょっと感動的な終わり方だった。
< タイトルリスト >
1章 「結婚とは何か」ということについて
2章 「結婚するまで」のことについて
3章 「結婚してから」のことについて
4章 「結婚しない」ということについて
5章 「最後は一人」ということについて
結婚難民 (佐藤留美) [ サ行 (書籍)]
女性が書いた男声向け結婚の薦め。
割と面白かった。飴と鞭みたいな感じで男性に結婚を勧めている。
あなただって結婚出来るわよ~みたいな気休めみたいに思えたけど、巻末の「おわりに」を読んで、こういうのもありと受け入れられた。
< タイトルリスト >
第1章 僕たちはやっぱり結婚したい
第2章 結婚してはいけない13の女
第3章 ロスジェネ男が結婚しないこれだけの理由
第4章 ロスジェネ女はこんなに質素で堅実
第5章 男たちよ自信を持て!
僕たちを愛してください (篠原淳美) [ サ行 (書籍)]
僕たちを愛してください―奇跡を起こした犬たちの物語 (幻冬舎文庫)
- 作者: 篠原 淳美
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2003/12
- メディア: 文庫
:幻冬舎文庫:平成15年12月5日初版発行:(¥495)
犬を愛する作者が経験した、犬との感動の物語。
人と動物の絆を考えさせられる。
笑う新聞 (新保信長) [ サ行 (書籍)]
笑う新聞―1980‐2000「なまぬる事件簿」 (MFペーパーバックス)
- 作者: 新保 信長
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2000/09
- メディア: 単行本
:2000年9月25日初版第1刷発行:(¥950)
作者が収集した四大新聞の微妙に笑える記事。
「買っても買ってもダサい服」とか確かに笑えた。
名前を黒で消すのと仮名にするのとは、どう違うんだろう。
少女七竈と七人の可愛そうな大人 (桜庭一樹) [ サ行 (書籍)]
北海道・旭川。美しく生まれついてしまった七竈の切ない青春の物語。
幼馴染みの雪風と、優しい祖父を便りに暮らしていくが、周りの大人達は彼女を放っておいてはくれない。
出奔を繰り返す母・優奈でさえ、七竈の気持ちを掻き毟る。
切ない話を読んでしまった・・・
おむすびの祈り「森のイスキア」こころの歳時記 (佐藤初女) [ サ行 (書籍)]
おむすびの祈り「森のイスキア」こころの歳時記 (集英社文庫)
- 作者: 佐藤 初女
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/07/20
- メディア: 文庫
高山なおみさんの日記で見かけて借りてみた。
料理関係の本かと思っていたら、全然そんな事無かった。
自分を全て捧げ清廉な生活を送る佐藤初女さん。とても真似出来ない。
彼女が出演したという映画「地球交響曲 第二番」はちょっと観てみたい。
わたしには家がない (ローラリー・サマー) [ サ行 (書籍)]
:竹書房:2004年811月日初版発行:(¥1500)
母親と転々とする生活から、ハーバード大へ入学した作者。
アメリカのシェルターなどの制度も興味深く面白かった。
ハーバード大はアメリカンドリームの入り口的なイメージで、作者が結構運に恵まれてあっさり入学したような所が驚き。
もっとこうガリ勉生活があったのかと思ったけど、全然そんな事無いね。
現在はどうしていらっしゃるのだろう。続きとか無いのかな。
みちるのハイスクール日記 (ショート・みちる) [ サ行 (書籍)]
作者のアメリカのハイスクール生活を書いたもの。
アメリカ人と日本人のハーフで、小学校まで日本で育った作者だが、活き活きとしたハイスクール生活を送っていて、とても面白かった。
厳格な女子高だが、日本の学校と全く違う自由さがある。そして生徒を一人の自立した人間に育てようとする精神がある。
さすがだなぁ。
手毬唄が聞こえる (嶋田純子) [ サ行 (書籍)]
表題作と、短編「青の貴婦人」収録。どちらも書き下ろし。
1900年、明治時代。「幻想倶楽部」の新人編集者の香月真澄(こうづき・ますみ)は、帝都東京に流行する手毬唄に出会い、作家・泉鏡花の助けを受け、手毬唄と紅い着物の少女の謎を追う。
イラストが今市子さんなのが素的。
ちょっとBL風なラノベ。しかし「青の~」は貴婦人と香月がラブラブである。
まんだらけが本出してるの知らなかった・・・。
歴代天皇のカルテ (篠田達明) [ サ行 (書籍)]
作者は整形外科医で作家だそう。
史実から、飛鳥・奈良時代から近代の歴代天皇の病状や死因を推測し、生活を詳らかにする。
特にs60辺りのおこり病の話が面白かった。マラリア三日熱の事で、京都の湿地帯には羽斑蚊が生息して、おこり病が蔓延していたらしい。蛇足のところも可笑しかった。
明治天皇以降は、さすがに資料が一杯あるのだろう、病状の経過が詳しい。特に昭和天皇。経過の切なさに涙が出て来る程だった。
難しいやまいだれの漢字一文字に、七文字くらいの片仮名ルビが振ってある病気は、説明が無くて、気になった。>調べた結果、「癰(よう)」(カルブンケル)だった。
書店はタイムマシーン 桜庭一樹読書日記 (桜庭一樹) [ サ行 (書籍)]
殴り合う貴族たち (繁田信一) [ サ行 (書籍)]
あとがきに「王朝貴族」と呼ばれる人々は、かなりの程度に暴力に親しんでいました-これこそが、この本の最初から最後までを貫く主張です。とある通り、平安朝の貴族達の暴力沙汰をあれこれ探った本。
しかし、予想とは違っていた。
王朝貴族が暴力を振るったと言うより、従者にやらせた事件ばかり。だから想像していたより陰険貴族だけど、暴力的貴族では無かった。
<目次>
序 素行の悪い光源氏たち
1 中関白藤原道隆の孫、宮中で蔵人と取っ組み合う
2 粟田関白藤原道兼の子息、従者を殴り殺す
3 御堂関白藤原道長の子息、しばしば強姦に手を貸す
4 右大将藤原道綱、賀茂祭の見物に出て石を投げられる
5 内大臣藤原伊周、花山法皇の従者を殺して生首を持ち去る
6 法興院摂政藤原兼家の嫡流、平安京を破壊する
7 花山法皇、門前の通過を許さず
8 花山法皇の皇女、路上に屍骸を晒す
9 小一条院敦明親王、受領たちを袋叩きにする
10 式部卿宮敦明親王、拉致した受領に暴行を加える
11 三条天皇、宮中にて女房に殴られる
12 内裏女房、上東門院藤原彰子の従者と殴り合う
13 後冷泉天皇の乳母、前夫の後妻の家宅を襲撃する
結 光源氏はどこへ?
アーミッシュの食卓 (菅原千代志) [ サ行 (書籍)]
アーミッシュの人々に取材し、知人、友人も出来た作者が、経験を活かして著したアーミッシュのガイド本。
作者が参加した、アーミッシュの結婚式の様子などから始まり、アーミッシュのクッキングレシピ、巻末には地図なども載った、本当に旅行ガイドのような本。
彼らにとっては普通の暮らしなのだろうけど、私の目には「大草原の小さな家」がそのままあるような感じがする。
現代社会に染まっていく若者の恐ろしい話もあるが、結局、アーミッシュに戻るのはなぜだろう。アーミッシュでないと判らない事だろうけど。
<目次>
1. ロヴァーンの結婚
2. 畑の小鳥たち
3. ジョアナの一日
4. アーミッシュのキッチンから
<アーミッシュ・カントリーへの誘い>
<アーミッシュ・カントリー・ガイド>
アーミッシュに生まれてよかった (ミルドレッド・ジョーダン/池田智・訳) [ サ行 (書籍)]
評論社:1992年9月10日初版発行:2000年3月20日3刷発行:(¥1300)
アーミッシュの11歳の少女ケティをメインにした小説。
普通の家族って感じなんだけど、染み込んだアーミッシュの戒律が、ちらほら見えて、複雑な話になる。
書いた人はアーミッシュなんだろうか?
最後に、双子の兄弟ジェイコブに、
「わたしはなにがなんでも本物のアーミッシュになるわ!」
と言い放つケティは、11歳なのに凄いと思った。
巻末に説明されている事をまとめると。
「メノナイト宗派は、新約聖書が教える徹底した平和主義を貫く宗派。
アーミッシュは、聖書に書かれている事柄を、より厳密に守る為に、ジェイコブ・アマンを中心にメノナイト宗派から17世紀初めに独立した宗派。
アメリカには18世紀に移民してきた。」
でもって、
「オールド・オーダー・アーミッシュ 電気の引き込み線がない。
ニュー・オーダー・アーミッシュ 電気を使う。」
だそうです。
大江戸・本当にあった怖~い話 (下山弘) [ サ行 (書籍)]
江戸時代に書かれた記録から怪異や物の怪のお話を集め、読み易く紹介してくれる本。
作者の他の本も読みたい気がする。
大江戸・本当にあった怖(こわ)~い話 (PHP文庫 し 43-1)
- 作者: 下山 弘
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 文庫
ひっこしました (杉浦さやか) [ サ行 (書籍)]
行くぞ!冷麺探検隊 (東海林さだお) [ サ行 (書籍)]
エッセイ14編と対談1編収録。裏表紙紹介文によると「ショージ君初めての、世界を股にかけた旅行記」との事。
作者の食べ物話は面白いと前から思っていた。そこでふと借りてみたもの。
読み易い文章で、独特の視点で語られている。やはり面白かった。
アフリカの話の冒頭部分で、(地図でアフリカ大陸を)じっと見ていても、(相変わらずあるのね、そこに)という、よそよそしい感想しかわいてこない。なんとなく気が合いそうもない人と対面していて、(早くお別れしたい)と思うのに似ているような気がする。等と、おっしゃっている。地図に向かって、「よそよそしい」と感じていた自分を第三者の目で見ているのだ。
どの話も、同じように深い観察眼とオリジナルのユーモアで饒舌に語られていて、時々吹きだしながら、あっと言う間に読んでしまう。椎名誠にはまった時のように、はまってしまいそうである。
鹿島茂さんの解説も、全然解説してなくて、作品にあっている(笑)。
<タイトルリスト>
盛岡冷麺疑惑査察団
正しいハワイ団体旅行(1)~(4)
寿司食べ放題バスツアー
小樽の夜
うどん王国・讃岐
博多の夜の食べまくり
続・博多の夜の食べまくり
サファリ・イン・アフリカ(1)~(4)
対談「ケニアは楽し」 -ヒサクニヒコさんと語る
猫のベンジャミンのイギリスだより (関谷里美) [ サ行 (書籍)]
集英社文庫:2006年2月22日第1刷発行:(¥714)
白い斑のある黒猫ベンジャミンは、イギリス生まれのイギリス育ち。イギリスの色々な物事を、2~4頁にまとめて教えてくれる、頭の良い猫です。
PART1~6の六章と幾つかのコラム、そしてベンジャミンのひとりごとと言うコーナーに分かれています。
作者は、輸入猫グッズのお店のオーナーさんだそう。渡英経験に基づいているのでしょう、生活の様々な事が書かれています。私には知らない事ばかり!
まず、裏表紙に載っていた「MARMITEマーマイト」の事とか(PART2 お気に入りの食べ物の章)。味が全く想像出来ない。ビール製造過程で生まれる不要になったイーストを加工したもので、ジャムのようにトーストに塗る?イギリス人にしか受け入れられない?
ポストの話も面白かった(PART5 ちょっと寄り道、まわり道の章)。街中に立つ赤いポストはPillar Boxピラーボックスと呼ばれていて、そこに大きくVRとかGR、ERと書いてあるそうです。
VRはヴィクトリア女王、GRだとジョージ王、ERはエドワード王若しくはエリザベス女王の時代と言う意味で、その時代に設置された印なんですね。さすが郵便発祥の国だし、王国だわ~。エリザベス二世だとEIIRですって。
コラムの一つ、ベンジャミンのEnglisch Lessonでは、日本とイギリスとアメリカの単語を比較しています。アパートは、アメリカではapartmentだけどイギリスではflatだとか、テレビがtellyと言うなんて初めて聞きました。テリーさんみたい。
一つ一つが短いので読み易く、また知らない事ばかりで大変興味深く読めました。写真がもっとあっても良かったなぁと思いましたが、作者の猫を使ったイラストがたくさんあって、とても楽しいです。
<タイトルリスト>
PART1 パブでおしゃべり! Cheers!
PART2 お気に入りの食べ物 Delicious!
PART3 太陽が好き!散歩が好き! Lovely Days!
PART4 楽しみを見つけるのが上手 Fun!
PART5 ちょっと寄り道、まわり道 Sightseeing!
PART6 1年はあっという間 Events!
関口知宏が行くドイツ鉄道の旅 (旅人 関口知宏) [ サ行 (書籍)]
徳間書店:2006年1月31日第1刷発行:(¥1200)
NHKの番組「関口知宏が行く ドイツ鉄道の旅」を、本にまとめたもの。
関口くんが、八日間に渡るドイツ旅行で描いた絵日記を中心に、スナップショットやドイツの街ガイドも詳しい。
TVで観て、読みたくなったので、あんまりガイドブック的な内容は慾しくなかったかも。
旅でこういう事があったとか、詳しい日程とか、記録みたいなものだと期待して見てみたが、そういう旅日記では無かった。
生協の白石さん (白石 昌則、東京農工大学の学生の皆さん) [ サ行 (書籍)]
講談社:2005年12月1日第8刷発行:2005年11月2日第1刷発行:(¥952)
全4章。1の章ひとことカード1~27、2の章28~54、3の章55~81、4の章82~108の全108枚のカードが掲載され、各章の最後に「白石さんの言葉」が4頁あり。また白石さんの後書き「最後に」も掲載。
非常に有名な本ですが、きちんと買って読んだ事は無かったので、たまたま図書館に見つけたのを借りてみました。
やっぱり面白いですねー!
しかしBlogでさんざん読んでいたので、ちょっとボリューム不足かもと思いました。
白石さんの書かれている一文は、とても良いと思います。
ネグレクト育児放棄 (杉村春) [ サ行 (書籍)]
ネグレクト育児放棄 真奈ちゃんはなぜ死んだか:
小学館:2004年12月20日第2刷発行:2004年11月20日初版第1刷発行:(¥1300)
作者が実際に起きた事件を調査しまとめた作品。 第11回小学館ノンフィクション賞受賞作だそう。
2000年12月10日、愛知県名古屋市郊外、三歳の女の子が段ボール箱の中で餓死した。21歳の両親、そして一歳半の弟が居る家の中で。
しかし、もしかしたらこの事件は、育児放棄と言う虐待は、子供が居る家庭ならどんな環境にも、起こりうるかもしれない。作者はそう言っているようだ。
一気に読み終えた。子供の居ない私には、こういう「危険」に陥りようが無いが、傍から見て、どうにか出来なかったのかと思う。隣人や祖母達が。
何かしないと、一生悔いが残る。心に傷が残る。それを気にしない人間なら、良いのかもしれないが。