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成城のとんかつやさん―記憶の断片 (宮尾登美子) [ マ行 (書籍)]

アマゾンにリンクしています。成城のとんかつやさん―記憶の断片 (新潮文庫)

成城のとんかつやさん―記憶の断片 (新潮文庫)

  • 作者: 宮尾 登美子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/05
  • メディア: 文庫


宮尾登美子さんのエッセイ集。
タイトルから、食べ物話をまとめているのかなと思ったら、そうでもなかった。自律神経失調症の事や自分の作品について、また家族の事など色々だった。
面白かった。

色々な花をテーマに書かれた「花の十二ヶ月」は、よくある梅や菜の花ばかりでなく、茶の花とかクリスマスローズとかも出て来て興味深かった。
長唄「秋の色種(いろくさ)」って、なまめかしく七草を詠み込んでとあり、どんな歌詞かあとで検索してみよう。

若くして結婚・妊娠した作者が、初めて腹帯を絞めた思い出を書いた「安産腹帯ー十七歳のとき」では、帯祝いと帯親と言う風習が書かれている。子しあわせのよい人を探すそうで、子しあわせとは産んだ子がみんな丈夫に育った女性を指すとの事。初めて聞いたけど今でも行われる所はあるのだろうか。

「土佐自慢」で出て来たどろめ、のれそれとは稚魚の料理だそう。美味しいのかな。名前の由来はなんだろう。

物心ついた頃から自分の庭のように思っていた海について書いた「土佐浦戸湾」では、今はなきあれこれが面白い。舟で男が持参して使う小便筒って、すごい仕組みだ。そして女はないと言うのも、やっぱりか。

「「寒椿」散りて」では、自分の小説「寒椿」に出て来る女性達のモデルについて詳しく書いてある。
どうやら生家は芸者の斡旋業みたいな事をやっていたようだ。「寒椿」を読んでないので何とも。「寒椿」読んでみるべきかは。

「忘れ得ぬ人」は正田富美子さんの思い出。小説「伽羅の香」の主人公のモデルは、香道の師匠で、そのお弟子さんに正田富美子さんとご結婚前の美智子様がいらっしゃったそう。香の最高位である蘭奢待(東大寺の御物)を焚くと言う一大イベントに招待されたと言うのも凄い。蘭奢待の名は聞いた事あったが、その字に、東大寺が秘められていると初めて知った。
タグ:宮尾登美子
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