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ハプスブルク家の女たち (江村洋) [ ア行 (書籍)]

アマゾンにリンクしていますハプスブルク家の女たち (講談社現代新書)

ハプスブルク家の女たち (講談社現代新書)

  • 作者: 江村 洋
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1993/06/16
  • メディア: 新書
講談社現代新書:1993年6月20日第1刷発行:2004年10月1日第20刷発行:¥700

13世紀から続くハプスブルク家に生まれ、また嫁した女性達から数人を選び、その人生を描いた本。
1452年、神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ三世に、ポルトガルのエレオノーレ王女が嫁す所から始まる。37歳の皇帝と15歳の皇后。
彼女は五人の子供を遺し30歳そこそこで亡くなってしまう。跡取り息子のマクシミリアン王子は、人を魅了する性質を母から授かっていた。
第一章は、このマックス王子の妃、ブルゴーニュ公女マリアを描く。
第二章では、マクシミリアン一世とマリア公女の子供の代がメインとなる。長男フィリップ美公の妃であるスペイン王女フアナ、そして、フアナの兄でスペイン王子のフアンに嫁した、フィリップ美公の妹マルガレーテである。
第三章では、16世紀と19世紀にあった貴賤結婚の二組を紹介する。
第四章は、あまりにも有名なマリア・テレジアと、彼女の嫁・娘達を取り上げている。
第五章では、そのマリア・テレジアの孫フランツ二世(オーストリア帝国の一世と名乗る)の子供達のうち、長女マリー・ルイーズと次女レオポルディーネが描かれる。長女はナポレオン一世の皇后となり、次女は初代ブラジル皇帝の帝妃となった。
第六章のゾフィー王女はバイエルン王の娘で、フランツ二世の息子フランツ・カールの妻となった。彼女の息子フランツ・ヨーゼフが妻としたのが、ゾフィーの姪エリーザベト「シシィ」である。このゾフィーとシシィの嫁姑の関係は可哀想だ。
第七章では、フランツ・ヨーゼフ帝の三人の甥の一人、フランツ・フェルディナントと結婚した、下級貴族の娘ゾフィー・ホテクを紹介している。悲劇の夫妻である。
第八章、最終章では王朝最後の皇后を描く。フランツ・フェルディナントの弟オットーの息子で、フランツ・ヨーゼフ帝の次の皇帝カール一世の妻ツィタである。

 マリア・テレジアやシシィの話は割と詳しいが、それ以外はどれも殆ど知らない話で、面白かった。
マリー・ルイーズに関しては、以前読んだものと傾向がちょっと違っていた。

あとタイトルリストが長くなったので、畳んで置く。
<タイトルリスト>
第一章 ブルゴーニュ公家との縁組
 <マクシミリアン一世妃マリア>
 皇帝フリードリヒ三世と帝妃エレオノーレ
 「神聖ローマ帝国皇帝」の現実
 「中世最後の騎士」マクシミリアン
 シャルル突進公の野心と挫折
 マックスと公女マリアの結婚
 フランドルでの幸福な日々
 運命の急転
 ブルゴーニュ公家の断絶
第二章 フィリップ美公の妻と妹
 <フアナとマルガレーテ>
 スペイン王家との二重結婚
 フアナとフィリップの結婚生活
 スペイン王国の継承
 ハンガリーとボヘミアを統合
 三歳のフランス皇太子妃マルガレーテ
 ブルゴーニュへの帰郷
 スペイン王子フアンとの死別
 ネーデルラント総督としての人生
第三章 ハプスブルク家の「貴賤結婚」
 <フェルディナント大公妃フィリッピーネ・ヴェルザーとヨーハン大公妃アンナ・プロッフル>
 身分違いの恋の伝説
 皇帝フェルディナント一世と妃アンナ
 フィリッピーネとフェルディナント大公の出会い
 嵐の夜の極秘結婚
 皇帝の暗黙の了承
 フィリッピーネの死
 レーオポルト二世の思想
 「アルプス王」ヨーハン大公
 村娘アンナ・プロッフルへの純愛
 兄フランツ帝からの許し
 ウィーン宮廷の猛反対
 念願かなって
 メラン伯爵夫人として
第四章 女帝の家族
 <マリア・テレジアとその嫁・娘たち>
 マリア・テレジアの初恋
 若き女王
 十六人の子供の母
 夫フランツ・シュテファンへの愛情
 後継者問題
 女帝の結婚政策
 長男ヨーゼフとパルマ公女イザベラ
 次男レーオポルト二世とスペイン王女ルドヴィカ
 次女クリスティーネへの偏愛
 四女アマーリエの傷心
第五章 フランツ帝の皇女の行方
 <マリー・ルイーズとレオポルディーネ>
 「善き皇帝」フランツ二世
 フランツ帝の四人の妃
 マリー・ルイーズとレオポルディーネ姉妹
 「フランス皇后」マリー・ルイーズ
 皇女の私生児モンテヌオーヴォ侯爵
 ブラジルのブラガンサ家
 レオポルディーネの船出
 ドン・ペドロ王子との結婚生活
 ブラジルの独立
 皇后レオポルディーネの功績
第六章 バイエルンからの二人の花嫁
 <皇帝フランツ・ヨーゼフの母后ゾフィーと皇后エリーザベト>
 母后ゾフィー・フォン・バイエルン
 「フランツィ」の即位
 バート・イシュルでの見合い
 ゾフィーとエリーザベトの確執
 皇太子ルードルフをめぐって
 シシィのハンガリーびいき
 「奇妙な女性」エリーザベト
 ジュネーブ湖畔の暗殺
第七章 命を賭けた「帝冠と結婚」
 <フランツ・フェルディナント大公妃ゾフィー・ホテク>
 皇帝フランツ・ヨーゼフの三人の甥たち
 次期皇帝フランツ・フェルディナント
 腕時計の裏の肖像
 ゾフィー・ホテクの決意
 老皇帝の困惑
 皇帝と大公の確執
 放棄宣言
 苦難の末の結婚
 バルカン半島の火種
 サライェヴォに消えた愛
第八章 王朝最後の皇后
<カール一世妃ツィタ・フォン・ブルボン=パルマ>
 フランツェンバートの出会い
 ブルボン家の末裔パルマ公女
 フランツ・ヨーゼフ帝の満悦
 ツィタ・フォン・ブルボン=パルマとゾフィー・ホテク
 予期せぬうちの帝位継承
 若き皇后の強い意志
 「あのイタリア女めが!」
 ジクトゥス事件
 カール一世の退位
 皇帝夫妻の追放
 未亡人ツィタの生涯
タグ:江村洋
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