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被差別の食卓 (上原善広) [ ア行 (書籍)]

アマゾンにリンクしています被差別の食卓 (新潮新書)

被差別の食卓 (新潮新書)

  • 作者: 上原 善広
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/06/16
  • メディア: 新書
新潮新書:2005年6月20日発行:2005年7月10日2刷:(¥680)

作者は小さい頃、あぶらかすと親しんで育った。大きくなって、それが「むら」の食べ物だと知った。被差別部落だけで食べられていた物だった。
その経験から、世界のそういう食文化を知りたいと思った作者の、旅の記録である。
 アメリカには、黒人のソウルフードと言うものがある。フライドチキンもソウルフードだそうだ。白人農場主が食べる鶏の胸肉、もも肉以外の、手羽、足先、首などを骨も気にせずに食べられるようにディープフライにした、それがフライドチキンのルーツらしい。
ディープフライの意味が判らなかったが、検索してみると、普通に日本のフライの事みたい。
 ブラジルでは、黒人奴隷の料理フェジョアーダが有名だ。ポルトガル系がメインの白人が人口の55%を占めるブラジルには黒人差別があるが、外からは判りにくくなっているとの事。そして逃亡奴隷達が作った村が、今もある。貧しい暮らしを余儀なくされるそこが、逃亡奴隷達の楽園と言われている。
 ブルガリアとイラクでは、流浪の民ロマを訪ねる。ブルガリアでは、ロマしか食べないと言われるハリネズミを食べる。イラクのロマ達は、裏があるとは言え、少数民族を手厚く保護していた事で、かの独裁者サダム・フセインを懐かしむ。
 ネパールのカースト制度は複雑かつ生活に浸透しきっている。カースト名が姓になっていて、牛を処理し食べる身分の人達は、その姓ですぐ知られてしまうのだ。
そして最後は、作者の馴染み深いあぶらかす、さいぼしが出て来る日本の章だ。
あぶらかすと言う名前を、私はネイチャーの漫画で始めて知った。こういう出生の食べ物なら、私のような人は他にもたくさん居たのではないかと思う。
だがネイチャー漫画を読んだ時にあぶらかすを食べてみたいと思った気持ちは、この本を読んだ後も変わらない。

< タイトルリスト >
第一章 ソウルフード-アメリカ
第二章 奴隷たちの楽園-ブラジル
第三章 漂泊民の晩餐-ブルガリア、イラク
第四章 禁断の牛肉料理-ネパール
第五章 被差別の食卓-日本
タグ:上原善広
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